未来の自分なら、旅に出かける前の心境も読みたいかもしれない(出発前日)

東京喰種も読み終わり、父の会社のシステムを中野や阿佐ヶ谷のスタバでつくりながら、友人(ひかrewrite)と新宿のスタバでお茶をする穏やかな日々が続いた。梅雨空が続いた二週間、レーシックをするためにぼくは眼鏡で過ごしていた。
出国の日程が決まっていった。最初の目的地は韓国だ。
 

最初の目的地は韓国

韓国には行ったことがない。大まかなルートとして、アジアからヨーロッパを目指すことが決まっていた。船で行けることも魅力的だった。しかし韓国に決めた主な理由は他にある。
その1
韓国は日本人のバックパッカー渡航先としてはいまいち華がない。その理由は第一に、地理的にも文化的にも民族的にも日本と近いからだろう。バックパッカーならツベコベ言わず一発インドでもキメてやったほうがはるかに「わかりやすい」わけだ。それならぼくはそうしないほうがスリルがあると思っている。バックパッカー渡航先としての韓国のわかりにくさこそ、旅の始まりでまだ凝り固まっているぼくを、混乱の中で解きほぐしてくれる気がしている。
その2
韓国は日本から最も近い国であるにも関わらず、いまいち友好的になりきれていないように見える人たちがそれぞれの国に一定数いるようである。なるほど面白い。ぼくは韓国を(というよりもどの国も)好きでも嫌いでもないが、それを嫌う日本人がいるのなら、韓国の楽しさをぼくは人に知られずに独占できる。自分だけが知っていると自負できる楽しみの数だけ、ぼくたちは強くなれると思っている。
その3
旅をしていれば韓国から来た人と出会う機会は必ず訪れる。そのときぼくはその人に「あんたの国には行かなかった」とは言いたくはない。もしぼくがこの旅で多くの国を渡り歩くつもりなら尚更だ。世界を見るつもりで、なぜ隣の国を見ないのか。その問いを無視するのなら、その時ぼくの旅はまるごと胡散臭さを帯びてしまうだろう。ぼくはこの旅で韓国の人と会ったら「Youの国は楽しかったぜ」って言ってやりたいし、ソウルで美味かった定食屋の知識のひとつでも披露してやりたい。ただそれだけのために韓国は、最初の一カ国目に相応しく、そして必ず通過すべき国の一つであると思っている。
 
いまこの記事は出発の前日に中野のスタバで書いている。じりじりと出発のときが迫り来る中、いつのまにか梅雨は明け(6月に明けるのは観測史上最速?)、前後してぼくらは明治神宮外苑で断髪式を行った。後遺症もなくレーシックを終え、いよいよ旅のための準備とスタバ以外に、やることが無くなっていった。
明日、新宿から夜行バスで伊勢に行き、お伊勢参りをしてから、ローカル線で大阪を目指す。大阪に釜山行きのフェリーが待っている。雨かもしれないけれど、瀬戸内海のクルーズが楽しみだ。
(たいchillout)