【番外編】フラッシュバック(前半)

旅も変われば文章も変わる。当時あの記事がどんな心境で書かれたか。いま読み返すとどう感じるか。お気に入りの記事を中心に、時系列で自己言及をしてみたい。あるいはインターネットの大海を彷徨ってこのブログに漂着した人のための入門ガイド。

 

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まずは夜行バスで新宿から伊勢まで行った。伊勢神宮で旅の安全と成功を祈願し、串本で一泊した翌日、雨のふる和歌山市へ移動。アーケードから外れた小さな楽器屋さんで手の震える老人からハーモニカを買ったときの話。このブログ六つ目の記事で、文章からも肩の力が抜けはじめた。

 

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ハーモニカの翌日、大阪南港からはれてフェリーで出国するはずが、「西日本豪雨」で和歌山市駅に足止めされたときの話。内容もさることながら、今読むとあの頃の旅そのものへの気合い、気負い、緊張がざわざわと蘇る記事。

 

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一カ国目の韓国、二カ国目の中国の記事を書かずに、三カ国目モンゴルから「本編」を書きはじめた。この頃は今に比べると文章も素直でたいへん読みやすい。文章だけでなく、旅人自身も素直だった。数珠つなぎのように人と出会い、出来事に巻き込まれていったモンゴル旅は、やはり入国するその瞬間から違っていたのだと、これを読むと思い出す。

 

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19歳の聡明な女学生、54歳の無邪気な仏教徒。一泊二日のゲルツアーは二人の中国人と一緒だった。三人の平和で生真面目な空気感が良く出ているお気に入りのエピソード。

 

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モンゴルから再び中国 (新疆) へ、そして新疆からカザフスタンへ。この記事は構成がよくできている。カザフスタンに向かう寝台列車ウルムチ駅で待っているぼくは、仰向けになり天井を見上げながら、新疆で出会った友人たちそれぞれに別れのメッセージを送る。そこからひとりひとりとの回想シーンへと流れていく。

 

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モンゴルでは軽やかだった文章が、カザフスタンあたりから長く、回りくどくなる。これは旅そのものの気分とも連動している一方で、いろんな文体で書いてみる遊びでもあった。「男友達」編。この記事は力作。とある一日の出来事、複雑な人の心、絵の浮かぶ素敵なシーンが非常によく書けている。

 

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カザフからキルギスへ、キルギスからウズベクへ。キルギスで行動を共にした盟友ソンジェとタシュケントで別れる日の話。ラストシーンがカッコいい。夜のタシュケント駅の写真も気に入っている。

 

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タシュケントからクアラルンプールへ飛んだだけのなにも起きない一日の話。ここから東南アジアの旅がはじまる。風景と心の声。この記事では、丁寧な描写に取り組んでみようと考えていた。

 

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マレーシアの次はタイのプーケットプーケットの明るさ、心地よさ、そこでリラックスする自分を書きたかった。

 

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シンガポールを経て、華南へ。広州での「再会」を書くために、その前にモンゴルでの出会いも書いた。最初は二人について書くつもりはなかったが、再会を果たしたことにより書くことに決めた。書くならしっかり。とくに一つ目のモンゴル編は、旅のひとつのハイライトというつもりで。

 

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放っておくとセンチな文章を書きがちなので、意識的にアッパーでユーモラスに書こうとした異色編。

 

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華南からベトナムへ。開放的な気分が続く。リラックスして、時間かけないで、サラッと書きたくてサラッと書けたフエ編の記事。お気に入り。

 

 

では。

(たいchillout@ドイツ)

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