スリランカ
「積極的に無知でいる」こと ホステルの朝食ではパンやフルーツがビュッフェ形式だったが、好みの卵料理を一品だけシェフにオーダーできた。ぼくもサキさんもオムレツを選ぶ。食事を終えて紅茶を持ってソファに移動した。サキさんは今どきの若者にしては非常…
手書きの旅日記 目覚めてトイレに行ってベランダに出ると、サキさん(仮名。チェックインの昨夜このホステルで会って一緒に朝食を食べる約束をしていた)はすでに身支度を整えてテーブルで書き物をしていた。「おはようございます」「おはようございます」朝…
コウモリの夜 小学五年生の頃から飼っていた犬が、実家で亡くなったと連絡を受けたとき、ぼくはスリランカにいた。スリランカのキャンディーという町でひとりの日本人女性と行動を共にしていた。 その女性のことはサキさん(仮名)と呼ぶ。サキさんと会った…
大変なこと スリランカ、コロンボのバンダラナイケ国際空港に深夜に到着した。この夜の宿は予約しておらず、空港内の適当な場所で朝を待つつもりだった。横になれる場所があれば助かる。が、あるかはわからない。結果、それは無かった。最初、空港内のカフェ…
モルディブ 「ビジネスクラスですね?」「ノー。ちがいます、エコノミーです」モルディブの首都のマレ。日本に帰る彼女を見送った半日後にマレ国際空港に戻ってスリランカ行きの便にチェックインしようとすると「ビジネスクラスですね?」と言われた。ぼくが…