2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

西日本豪雨と、梅干しとバラ色の日々

山を越える 酔い止めが効きはじめるはずの30分はすでに経過していた。道端で濁流が噴き出している。すでに大幅な迂回路を選んでいるにもかかわらず、新たな通行止めに遭遇する。車内に、他のタクシードライバーからの無線が入り続ける。次第に大阪方面で生き…

西日本豪雨と、メモに残されなかったこと

メモに残されなかったこと この旅ではメモを取り続けている。行った場所、泊まった宿、買った物、食べた物、見たこと、聞いたこと、そして考えたこと。ホテル、カフェ、地下鉄、街中。どんな些細なことでも思いついたときに立ち止まって、なるべくiPhoneのメ…

西日本豪雨と、陸の孤島からの脱出劇

余裕を持ったタイムスケジュール 和歌山市駅に到着したら大阪方面に向かう南海線、JR阪和線、バスのすべてが運休していた。運休を知らせる張り紙を読むのみならず、改札を塞ぐ駅員に直接尋ね、座り込む人たちを見渡して、やっとぼくは現実を受け入れた。プレ…

いつかいきたい場所が増えていく話

原形をとどめていないホールケーキ 起床して洗顔などをしていると「再花」の主人がコーヒーを淹れたと勧めてくれた。ラウンジで飲んでいると、シャワーを浴びた後なのか、濡れた髪を振りながら同室だった青年も入ってきた。 後に連絡先を交換したとき、彼はS…

旅人の居場所をみつけた話

みんなの学校 和歌山の商店街歩きはまだ続く。喫茶店にも入ったし、買い物もした。夕飯の和歌山ラーメンまで少し時間がある。雨なので遠くには行きたくない。 薄暗いアーケード街をゆっくり歩いていると、あるお店に興味をひかれた。「みんなの学校」という…

旅の道連れに出会ったときの話

シベリア鉄道には乗らない 和歌山駅に着く頃には雨が降っていた。予約していたゲストハウス「再花」の場所をGoogleMapで確かめた。それにしてもバックパックは重い。よくやるよなあ、と思ってしまう。自分に対して。強雨を防ぐために、傘を傾けて歩きながら…

和歌山行きのきのくに線に乗る前に朝食を食べたときのこと

民宿「南紀」の畳の部屋からは海が見えた。そのことに朝起きてから気がついた。バックパックを置いたまま、朝霧が晴れたくらいの時間にとりあえず堤防まで行って、チョコレートを食べた。 夜の駅で鷲掴みしたパンフレットを見て行きたかった喫茶店があったが…

私と旅と囲むもの(ひかrewrite)

初めまして ひかrewriteです。 たいchilloutと、このブログをやっている もう一人の人です。 私と、たいチルアウトとは 2017年7/3に会社で知り合って いつのまにか すっごい不思議な友人になっていました。 (私の色々な人生の嵐に巻き込んでしまった感 があ…

紀勢本線で二つの虹をみた話

日本の喜望峰 外宮、内宮、おかげ横丁と参拝を終え外宮前にバスで戻り、ソーセージと「伊勢ピルスナー」のランチを済ませたら、その足で串本を目指した。串本では「南紀」という一泊3,000円の民宿を予約していた。 串本は和歌山県の最南端にある「本州の最南…

お伊勢参りの前に朝食を食べたときのこと

早速書いていこう。 新宿バスタから伊勢市駅前までの夜行バスは24:00に出た。 浪漫、びあんか、若草堂 9:00前に伊勢市駅につき、そのまま観光案内所を覗くと、パンフレットとともに伊勢神宮への行き方を説明してくれる。朝食を食べたかったので、近くに喫茶…

未来の自分なら、旅に出かける前の心境も読みたいかもしれない(出発前日)

東京喰種も読み終わり、父の会社のシステムを中野や阿佐ヶ谷のスタバでつくりながら、友人(ひかrewrite)と新宿のスタバでお茶をする穏やかな日々が続いた。梅雨空が続いた二週間、レーシックをするためにぼくは眼鏡で過ごしていた。 出国の日程が決まってい…